シーサンパンナで夏を満喫 ~雲南省周遊その2~
昆明から飛行機で1時間。夜中に到着したのは、シーサンパンナタイ族自治州。
なじみのない響きですね。中国も南西部のここまでくると、もはや気候(熱帯雨林気候)も人(タイ族をはじめとした少数民族がいっぱい!)も、東南アジアそのもの。
ここは実際にミャンマー・ラオスとの国境の街です。
夜も半袖OK.南国らしく、遅くまで飲み屋があいてて人が集まってる場所があります。
ここシーサンパンナでは、ユースホステルに宿泊。一部の部屋では虫がすごかったとかいう噂もあったけど、なかなか趣があって、いい感じでした。安いしね。
朝、だいたい行きたいとこは絞ったものの、足がなくてどうしようかと思ってたところ、このユースのオーナーが親切に車を出してくれました。
しかし明らかに5人のったら満席な車に7人で乗車…1人は荷物扱い。なかなか面白い滑り出しです。何はともあれ、東南アジアのようなこのシーサンパンナの大自然をめぐる旅のはじまりはじまり。
・曼飛龍仏塔
シーサンパンナの中心都市景洪から南に走ること2時間弱。目的地は、タイ族の仏塔です。一説では1204年にインド僧が設計してタイ族によってつくられたとか。でも車が止まったのはなんだか普通の民家のあるエリア。本当にここにシーサンパンナのシンボルなんて言える塔があるのかしら。
まずは、地元の人が集まるというお寺を見学。今までみたことのない表情の仏様。なんとなく東南アジアっぽい。
そして、民家の間の細い道を歩いていると、庭でヤシの木を切ってるおじさんに遭遇。この服装(というか着てないが)、夏らしさが伝わるネ。
さて、道をぬけると入口らしい場所に到着。ここから階段をずっと登っていきます。中国に来る前に訪れた、京都の稲荷神社を思い出しました。
ちなみに、この階段の周囲をとりまくのは、全てゴムの木です。
枝の下に、ゴムを採取するコップがおいてありました。この土地の産業は、バナナとこのゴムの木に支えられているようでした。ちなみに中国語ではどちらもシャンジャオ(微妙に違うんだけど)。まぎらわしくて、最初ずっとバナナのこと説明していると思ったよ。
さて汗をかきながらついに到着!
ジャーン。あれ、思ってたよりはちょっと小さかったかな!?なぜなら、ガイドブックの写真を見たときに、勝手に高い塔の上の部分だけ映してる、と思ってたから。下がすぐに地面とは思わなんだ。実際の高さ16mちょい。でも今までみたことない面白い形です。
山の上で静かだし、白い塔と青い空(そこまで真っ青じゃなかったが)は、平和な感じがしました。
こちらはちょこっと新しい感じのする超巨大仏像。大きさ的には完全に塔の存在感をくってます。が、ちょっと奥の方にあるのでそんなに目立たない。
ひとまず塔をおがんだので満足。
そのあとは、この土地でしか作ってないとかいう陶器造りの場所を見学したりしました。
素朴です。運ちゃんが自分用のおみやげを買うもんだから、ランチの後の車中はひしめき合いに拍車がかかりました。
・シーサンパンナ傣族園
さて、塔をあとにして向かったのは、シーサンパンナの人口の30%というわれるタイ族のテーマパーク。テーマパークというか、中に人も住んでるし、小さな村のような感じです。なので、宿泊はこの園の中の民宿風のところを訪ねて泊まらせてもらいました。
塔から向かう途中、河を渡った。この河の色、雰囲気、すべてが東南アジアっぽい!
到着~!
象さんが出てくると、雰囲気が東南アジアから一気にタイに絞られる感じがする。
ここの園の目玉は、タイの文化「水かけ祭り」を再現したショー。ちょうどショーの時間に間に合いました。
とばすとばす。小学生のとき遊んだじゃぶじゃぶ池を彷彿とさせます。衣装を借りて、彼女たちと一緒に水かけを楽しむこともできます!やらなかったけどね。
ちなみに、本場タイの水かけ祭りも4月に行われるのだけど、これはかけるというレベルではなく、ずぶぬれになるようです。
他にも、この園の中にも仏塔みたいな建物がいくつかありました。
ちょっとこの仏様みてください。頭の後ろに電光掲示板みたいなので七色の光が舞っています…。こんなことしちゃって不遜なのでは…やはり東南アジアぽいけど、ここは中国だった。と気づかされた瞬間でした。ははは、でも、嫌いじゃないですこうゆうの。
今となってはちょっと掲載が憚られますが…こんな鳥の賭け事も行われていました。皆さん健康には気を付けてほしいですね。
また、シーサンパンナは孔雀で有名です。日本ではこんなにまとめて見たことないヨというレベルで孔雀を見ることができます。
2時間弱園内をプラプラして、戻ったのがこちらの民宿。
とっても素敵でしょ!!ここは我々以外お客さんもいなかったし、雰囲気とても満足できる場所でした。唯一心配といえば寝てる間に蚊にまぶたを刺されることだったけど、蚊取り線香で防げたようです。
夜ごはんも準備してくれました。見た目よりも美味しいものが多かったかな!パイナップルの中くりぬいてご飯を入れたのがあったり、南国を感じました。
・ガンランバ風景区の朝市
さて、2日目はまた1日目同様のキツキツな車をチャーターし、朝はタイ族園の近くにある朝市を訪れました。
活気にあふれています!入口は小さかったのに、タコツボのように奥に奥にお店が並んでて、見てるだけでとても面白い。香辛料もきれいにならぶ。
ブタの鼻もきれいに並んじゃってるヨ。
トリもたくさん並んでたけど、掲載自粛。危ないデスネ。ここのマーケットで買ったミカンがとてもジューシーで美味しかった!
・原始森林
本当は原始林公園という場所に行こうと思ってたのだが、運ちゃん曰く、「あそこは面白くない。作られた森林だよ。俺が本当の森林に連れてってやろう。」というので、彼を信じてモリへ向かいました。途中、路肩にあるパイナップルを売るお店によった。
そのままのパイナップル以外にも、こうやっておばちゃんが作った保存食系ノパイナップルもありました。いやしかしパイナップルはやっぱりジューシーな甘いのを生で頂くのがいいね!美味でした!
そして到着した、森林。
確かに、まぎれもなく、緑がいっぱいの山でした。でも道路はちゃんと舗装されてたな。1、2㌔歩いては車に乗り少し移動、というのを2,3回繰り返しました。みんなで横に並んで歩くのは、かなり青春ぽかったよ。スタンドバイミー的な。天気もよかったので、とても気持ち良かった!ただ空気はおいしかったが、思ったより涼しくなかったなぁ。やっぱり道路がコンクリになっちゃってるからかしら。
・基諾山景区
さて、最後に訪れたのが、基諾(ジノー)族という、中国55の少数民族中、最後に認定された民族の暮らす村です。ここも、テーマパークのようになっていました。運ちゃんはしきりにわざわざお金払って入らなくても、そこらへんで本当のジノー族の生活みられるよ、と進めてきたが、せっかくここまできたので入ってみることに。
ここ、意外と面白かったです。説明の中国語をあまり理解できないときは、ガイドブックの出番ですな。ジノー族は、大昔洪水がおきたときに、女神が作った大きな太鼓の中に入って難を逃れた1組の男女が起源というお話があります。ノアの箱舟あらため、女神の太鼓、です。だから今もこの女神を祀っているし、太鼓が重要アイテム。
ジノー族のショーの中でも太鼓が活躍してました。しかし中国のこの手の少数民族のショーは、いくつかみてきたけどどれも完成度は…まぁ、自然体といえば自然体でこれもよしとしよう。
ジノー族の女性。伝統工芸の織物をやってました。この頭の三角巾が彼女たちの特徴です。髪の毛は長くて、中でぐるぐると巻いて束ねられているそうです。最後に、火を吹く人に拍手をして、観光終了!
シーサンパンナは、少数民族が多くて東南アジアとの国境の街でもあるから、文化の融合等がとても興味深い地域です。でも、印象に残ったのは目に見える建物とかよりも、自然だな。暑くて湿気た気候とか、河とか、森とか、ゴムの木とかね。観光地点が点在しているから、それほど建築物系を見に行けなかったのだけど、大自然を満喫できたのでとても満足しました。
一足先に田舎に帰って夏休みを過ごしたような感覚。
実は私は東南アジアにいったことがないので、「東南アジアっぽい」という感想が正しいのが自信はないのだけど、異国情緒あふれる、漢民族の文化と異なる中国をまたひとつ知ることができました。
そして旅は麗江へつづく…