ねぎ子のブログ

congzi's blog

ぶらり週末 ~国立人類学博物館とチャプルテペック城~

メキシコでもっとも有名な博物館といえばこちら、国立人類学博物館

メキシコの古代文明がぎゅっと凝縮されていて、真面目にみたら丸1日あっても足りないほどの展示量。メキシコ古代文明の知識はあまり持っていませんでしたが、百聞は一見に如かずということで、まずは見に行ってみることに。

博物館は、チャプルテペック公園という、市の中心から少し西側にある広大な公園の一角に位置しています。

f:id:s_iidada:20161211005901j:plain

入り口はこちら。中に入ってチケットを買うと、さらに敷地の内部に入れます。

f:id:s_iidada:20161211010411j:plain

噴水逆バージョン?上から水の降ってくる不思議なオブジェのお出迎え。この中庭を中心にコの字型に見学フロアがあります。右回りが正規ルートのよう。確かにアメリカの起源、というところから始まりますが、途中で歴史の流れは関係なくなるよう。ということで、ガイドブックに書いてあった、おすすめの左回りルートに従って、2時間ほどでぱぱっと見学することに。

 

■マヤ(第10室)

まずはマヤ文明から。紀元前600年~16世紀(スペインの侵攻)までメキシコ南東部、ガテマラのあたりで栄えた文明です。数学(ゼロの概念)、文字、天文学など、独自の文化が発達していたのは有名。ここでの目玉は、メキシコ国内の古代都市遺跡「パレンケ」という場所のお墓から発見された、7世紀の王様、パカル王の遺体の装飾品。

翡翠の仮面じゃ!!

f:id:s_iidada:20161211011327j:plain

このまま発見されたのではなく、200にばらけてしまっていた破片を集めて復元されたようです。

f:id:s_iidada:20161211011338j:plain

じゃーん。王様ともなると、装飾品も豪華ですね。神殿の地下にあったというお墓がどんな感じだったのかも再現されていました。掘り当てた考古学者は嬉しかったでしょうね。マニアックですが、発見したのはアルベルト・ルスという考古学者だそうです。

f:id:s_iidada:20161211011540j:plain

この翡翠の仮面が一番みたかったものですが、ほかにもおなじみの生贄の台、チャックモール像も飾られていました。カンクン近くのチチェンイツァー遺跡のものです。

f:id:s_iidada:20161211011030j:plain

 

■メキシコ湾岸(第9室)

 こちらは古く紀元前1800年から続いたオルメカ文明を紹介するエリア。オルメカ文明と聞いてピンとこない人も、この巨大人頭像を見ると、あぁこれか、と思うのでは。

f:id:s_iidada:20161211012025j:plain

何のために作られたのか、分かっていないそうです。これ作るのはかなりの労力でしょうし、きっとどうしても作らねばならぬ理由があったのでしょうね。むむむ。

f:id:s_iidada:20161211012802j:plain

 

入り口入ったとたんに中央に見えるこの人頭像以外にも、面白い土偶のようなものがたくさん展示されていました。全部表情が異なっているので、ひとつひとつじっくり見て回るのも面白そう。

f:id:s_iidada:20161211012559j:plain

 

■オアハカ(第8室)

メキシコ南部のオアハカ盆地の文明を紹介しています。あまり聞きなじみないですが、紀元前からこの地で栄えていたのがサポテカ文明。

金属を使った装飾品があるのはこのサポテカ文明だけだそうです。

f:id:s_iidada:20161211013803j:plain

この文化の中心だった祭祀の場は、モンテ=アルバンといって、世界遺産に指定された遺跡です~。のちに侵攻してきたスペイン人が見て「おぞましい儀式・・・」と言ったといわれる、捕虜を拷問した様子の描かれた石刻が残っています。「踊る人」という楽し気なネーミングになっていますが、実際は首を切られたり去勢されたりしている捕虜だそう…

f:id:s_iidada:20161211014150j:plain

モンテ=アルバンを中心とした場所は1000年ごろには衰退してしまって、その中心はミトラ遺跡に移ったそう。ミトラ遺跡っていうのは聞いたことがある気がしますね。

 

■アステカ(第7室)

コの字型展示の中央の一番広いフロアに配置されているのが、アステカ文明の展示。

14世紀から栄えた文明です。オルメカやマヤ文明を見たあとでアステカ文明を見ると、14世紀って新しいな。。。と感じてしまう。そして石刻の像なんかを見ている限りは、あれ、紀元前も14世紀もそんな変わらん、、、と素人的には感じてしまったり。

気を取り直し、博物館のメイン展示ともいえる、アステカカレンダーの前で記念撮影!

f:id:s_iidada:20161211014639j:plain

直径3.6m、重さ25トン。アステカの暦を示しているものです。複雑で説明しきれませんが、中央の太陽神の周囲に描かれた細かいモチーフは、宇宙の移り変わりと1年365日のサイクルとを示しているとか。アステカ人はこの正確なカレンダーに従って農業、祭祀など行っていたんですね。いやはや、恐れ入りました。紀元前から変わらんなんて言ったらバチがあたるわ。それにしてもこんなカレンダーが、アステカ帝国崩壊後にメキシコ市内でうち捨てられてた、というからびっくり。捨てるな!

 

ほかに気になったものとして、アステカ帝国を征服したスペイン人、コルテスに贈られたという王冠のレプリカ。

f:id:s_iidada:20161211014422j:plain

(※本物は、なぜだかウィーンにあるそうです。)

前回のブログでもちょっとご紹介したとおり、もとは湖に浮かぶ島だったというメキシコシティの歴史がわかるような絵やジオラマもありました。

f:id:s_iidada:20161211015057j:plain

また、アステカ帝国で行われていた球戯のグッズの展示もあり。ちょとハリーポッターのクィディッチ的な感じ?この丸い穴にゴムのボールを通して得点するルールだったそうですが…ボールに対して穴が小さすぎて難易度高いと感じる。そして想像するに、球の遊びと表記しているが、この球戯で負けた者は生贄になったに違いない。。。生贄文化恐るべし。

f:id:s_iidada:20161211015736j:plain

 

■トルテカ(第6室)

ここらで若干疲れが出てきました。一度外のベンチに座って休憩したのち、再びトルテカ文明の展示室へ。メキシコ北部で900年頃から栄えた文明です。この文明の中心と考えられるのがトゥーラ遺跡。遺跡のピラミッド上に立つ戦士の石像が、ここで見学できます。

f:id:s_iidada:20161211020042j:plain

はい、おなじみの生贄の台も一緒に撮影。戦士の像は高さ4.6mもあります。よくこんな像をたくさん作ったものですね。

 

■テオティワカン(第5室)

はい、メキシコシティ観光時にはセットで訪れる場所、テオティワカン文明の展示室までやってきました。テオティワカンには夏に行ったので、ここで見る必要がない気もしましたが、コンパクトにまとまっているのでとりあえず復習として回ります。

f:id:s_iidada:20161211021117j:plain

あれ、さっそくテオティワカンでは見られなかったものに出会えました。こちらは、太陽のピラミッドという最大のピラミッド前にあったとされる円盤。ほかにも、神殿がほぼ原寸大で再現されており、これはこれでけっこう見ごたえありました。

f:id:s_iidada:20161211021206j:plain

テオティワカン遺跡は広くて歩き回るのは疲れるので、博物館でこうしてゆっくり細部まで楽しむのもいいかもしれないですね。

 

さて、あとは先古典期やアメリカの起源などの展示をさくっと覗いて終了。2時間とは言え疲れたので、最後に博物館内のカフェでチョコラテを頂きました。お土産屋さんで巨大人頭像のレプリカを買うか悩んだものの、使い道がないのでやめておきました。メキシコのこうゆう観光所のおみやげは日本ほど充実していませんね、私だったらイラスト入りでもっとかわいい文房具作るのになー、とか思いました。

 

さて、博物館をあとにして向かったのは、チャプルテペック城です。チャプルテペック公園はとても広い!&お城は小高い場所にあるので、博物館から歩くと思いのほか遠かったです。さらに正午過ぎの暑い時間帯に坂道を上ったので、到着時には既に若干疲れており、お城はあんまりきちんと観光できず、一応中を一周した、という感じになりました。

f:id:s_iidada:20161211033356j:plain

ガイドブックによってもいろんな説明があるのですが、スペイン総督の週末用別荘として18世紀に建てられたそう。その後、メキシコ大統領で独裁者だったディアスの公邸ともなり、当時の装飾などが今も残されています。(国立人類学博物館見たあとにくると、新しすぎて、装飾とかにもちょっと心惹かれないが。)

さて、お城の中での最大の見どころは、革命の間と呼ばれる一室。

f:id:s_iidada:20161211033722j:plain

ここは1室がぐるりと壁画。シケイロスの「ディアス独裁制から革命へ」という作品です。巨大すぎて全体像をうまく撮影できませんでした。

 

f:id:s_iidada:20161211034558j:plain

おそらくスペイン総督や王室の人が乗っていたと思われる馬車の展示もあり。シンデレラの馬車みたいですね~。数百年前(てほど前じゃないか?!)までこうゆう馬車が普通に走っていたのだから面白い。

お城の上から市内を見下ろすとこんな景色です。

f:id:s_iidada:20161211035024j:plain

見づらいですが、公園の正面口から1本伸びる通りはレフォルマ通りという目抜き通り。通りの先には独立記念塔がわずかに見えます。もとはスペインのために作られたお城から見える独立記念塔。ちょっと皮肉な感じがしますね。

最後にお城の正面で記念撮影(残念まぶしくて目を閉じた)をして、観光終了。

f:id:s_iidada:20161211035309j:plain

 

お城を下るときは疲れ切ってしまい、ひたすら無言で行進でした。近くの韓国焼肉で遅め(といってもメキシコ的には普通時間)のランチをとって充実の1日が終了。

 

国立人類博物館では、メキシコ国内に点在する古代文明の貴重な遺跡を一度に堪能できてとてもよかったです。歴史や遺跡に興味がなくても、公園の散策の合間にちょこっと立ち寄って、有名な展示だけ見るのでもけっこう価値はあると思いました。

Mexico世界遺産リスト② ソチミルコ ~アステカ時代の風景~

11月21日はメキシコの革命記念日で祝日でした。メキシコの法定休日はあまりない。カトリックの多い国なのでクリスマスはどーんと休むのかと思いきや、意外とそうでもないらしい。貴重な休みを生かして、郊外の世界遺産、ソチミルコ(Xochimilco)へ出かけました。

 

ソチミルコは、スペイン征服軍の侵入前の古代アステカ帝国の面影を残す水路が張り巡らされた場所です。その長さ、合計169kmにも及ぶとか。

少しメキシコシティの歴史を振り返りましょう。メキシコシティの今の地は、もともとは、テスココ湖という湖でした。ここからは少し神話の話にもなりますが、古来アステカ人の祖先は、この湖の北側の地から、太陽神の予言に導かれてやってきたようです。彼らがテスココ湖上にあった島に上陸すると、そこにはサボテンに一羽の鷲(ワシ)がとまっていたそう。この光景が、「ここに家を築くべし」という予言の光景と思った彼らが、湖を一部干拓して島を作り上げ、アステカ帝国の首都、テノチティトラン(言いにくい)を築きました。

さて、メキシコ国旗を思い出すと…国旗中央に描かれているのは、サボテンにとまる蛇をくわえた鷲。神話に基づいてデザインされたのですね。アステカの王様も権力の象徴として、この鷲の図を好んだそうです。

 

というわけで、湖は一部干拓され、島を中心に周囲に水路が張り巡らされたテノチティトランなる都市が建設されましたが、このメキシコのベネチアと呼ばれる風景も、スペイン軍の侵入後はほとんどが埋め立てられ、失われました。メキシコシティは地盤沈下がけっこう深刻っぽいですね。

説明が長くなりましたが、そんななか、今も当時のベネチアちっくな光景を見られるのが、ソチミルコなのです!

 

シティからウーバーで40分くらい。ソチミルコは水路を遊覧船に乗って観光するのが定番となっているので、まず船着き場に向かいました。政府規定料金で船に乗れる、公式船着き場は9か所(それ以外にも非公式に色々とあるよーね)なので、ネットで調べて一番設備が充実していそうな、Nuevo Nativitasという場所へ。

f:id:s_iidada:20161122003401j:plain

はい、到着。11時少し前だったので、まだ周りのお店もあんまり開いてませんでしたが、船はすでに何船も出ているよう。調べた通りの1時間350ペソ(約2千円強)/船で1船をまるまる貸し切ります。船着き場のおじさん曰く2時間くらいがお勧めだよ、ということで仰せの通りに。

f:id:s_iidada:20161122004109j:plain

こちらが貸し切る船です!トラヒネラという木製の、筏に屋根がついたような船。サイズ感は、なんとなく、かちかち山でうさぎが乗ってた木の船のイメージ(たぬきは泥船のあの話)。メキシコらしい色遣いと装飾で、明るい気分になります!

古代アステカの水郷風景を楽しむべく、しゅっぱーつ!

f:id:s_iidada:20161122004615j:plain

した途端に、天井についてた飾りが傾いて落ちてきました。がははは。

どこからともなく現れた(ほかの船から飛び乗ってきた)金属アクセサリー売りのおっさんが、簡単に直してくれました。大丈夫か!? なんだかすべてがラテンノリ。

f:id:s_iidada:20161122004833j:plain

落ちてきた飾りの表面はこんな感じ。船の装飾は全船異なり、それぞれ名前がついています。LINDA号。なんと例のメキシコ国旗の鷲のモチーフ☆わーい!

 

船からの光景はこんな感じで、左右に緑がたくさん。ソチミルコって、アステカの言語、ナワトル語で「花であふれる場所」っていう意味なんだって。緑や花がたくさんある場なんですね。

f:id:s_iidada:20161122005401j:plain

メキシコシティに住むメキシコ人たちは、今もクリスマス前になるとソチミルコに赤いお花とかを買いつけに来るそうです。花売りは船で近づいてくるパターンもあるし、水路の左右にビニルハウスのお花屋さんがあり、希望するとそこで一度船を降りて買い物もできます。

 

花以外にも色々と売っています。

●とうもろこし

f:id:s_iidada:20161122005438j:plain

購入~。こっちのトウモロコシは白っぽいです。茹でて塩とレモン汁で頂きます。これが超美味しい!1本たいらげました。

f:id:s_iidada:20161122010306j:plain

 

●特産せんべい

f:id:s_iidada:20161122012458j:plain

素朴な味わい。何で作られてるんだかよくわからないけれど、ウェハースみたいな生地にチョコチップがふってあって、意外においしかった。1枚50円くらいかな。

 

●マリアッチ

f:id:s_iidada:20161122010255j:plain売り物はは食べ物だけではない。お金を払うと楽団が並走して演奏してくれます。ラッキーなことに、すぐ後ろの船にマリアッチがついていたので、おこぼれで音楽を楽しめました。

 

ほかにも織物売り、ビール売り、花冠売り、マリンバ楽団などけっこう楽しませくれます。風情が損なわれているといえばそうなんだけど、さすがに2時間もなーんもない緑の中を進むのも飽きるので、ほどほどならこうゆうのもいいと思う!

 

そしてルートの途中見えたのが、人形島。ここは世界的にもミステリースポットとして有名なようですね。この島の近くでは、過去から不可解な事件が多く起きていたそう。この島に引き寄せられ暮らしていたサンタナという男が、ここで行方不明になった少女の霊に憑りつかれたとかで、その供養のために人形をつるし始めたそう。その結果がこちら。。。

f:id:s_iidada:20161122005224j:plain

もう少し寄ってみましょう。不気味な光景です。

f:id:s_iidada:20161122005323j:plain

うーん、これ、本当に必要かしら?たぶんこれは観光客用に作られた人形島だと思いました。少し進んだところにも人形がつるされた場所があったし、観光目的であらゆるルートに作っているんだろうね。前情報によると、5時間くらいないと人形島までいけない、って書いてあったし。ま、そんな気味の悪い場所で憑りつかれたりしたら困るので、このくらいがちょうどいいのかもね。

 

さて、遊覧船は長い木の棒を使って漕いでいるのだが、船頭さんに頼んだら、漕がせてくました。

f:id:s_iidada:20161122015015j:plain

これがけっこう難しい。船が左右にぶれてしまい、20秒ほどで船頭さんにまたバトンタッチ。水上生活は体力がいりますね。

 

1時間漕いで隣の船着き場まで行き、また1時間かけておおむね同じルートを引き返してきました。昼になるにつれて、観光客が増えてきたようです。ルートコースの先を見るとこんな大自然なのに、

f:id:s_iidada:20161122015434j:plain

後ろを振り返ると、遊覧船の大渋滞~。

f:id:s_iidada:20161122023844j:plain

 

2時間頑張って漕いでくれた船頭さんに100ペソ+小銭のチップをあげて、下船。

f:id:s_iidada:20161122024813j:plain

1時間だと確かにちょっと短いかなーと思うけど、2時間同じコースの往復というのがちょっと物足りなかったかな。違う船着き場で降りられるようなシステムになってたらよかったなと思いました。

 

f:id:s_iidada:20161122025015j:plain

1時を過ぎて、出店もずいぶん賑やかになっていました。おなかが空いたのだが、この付近ではあまり食べたいと思える場所もないし、トイレもいまいち衛生状態がよくなさそうだったので、またすぐウーバーでシティの中心部へ引き返しました。

ランチは安定のポランコ地区のキレイ目のタコス屋さんで。ついでに書くと、メキシコのお店はどこも大体1時から。メキシコ人のランチは2時頃が普通なので、こちらの会社は、8時出社でランチ休憩が午後1時半~3時だそう。午前中長い・・・日本人はおなが空いてしまいそうですね。そして午後の勤務は3時~5時で終わり、、ってランチ後はほぼ働いてないやん。

 

ソチミルコはかなり観光地化が進んではいたけれども、メキシコシティが湖の上に作られた都市だということを認識させてくれる、そしてメキシコのラテン的明るさを感じられる面白い場所でした。ここに来るまでアステカ神話のことも知らなかったし、旅行を通じてまた知識が増えました。

 

オマケはタコス屋の近くの教会。ソチミルコを訪れて以降、シティの建物が傾いていないかが少し気になります(笑)

f:id:s_iidada:20161122045126j:plain

Mexico世界遺産リスト① メキシコ国立自治大学 ~UNAMの壁画~

好久不見! Tanto tiempo! お久しぶり!

 

2015年6月に中国から日本に帰国して以降、しばしブログを更新できていませんでしたが、1週間前にメキシコに引っ越してきたのを機に、再開することにしました。

ちなみに日本でも怠けていたわけではございません。中国時代よりもペースはがくんと落ちたものの、屋久島、富岡製糸場、中尊寺の3か所をめぐりました。

 

さて、メキシコ生活1週間。太陽とアミーゴの国(と勝手に命名)、メキシコ。

・・・スペイン語ができないのがやはりビハインドです。そして治安面での不安もあって、中国と同様にひとりで自由にぷらぷらと観光するのは難しい状況。早く少しでも言葉をしゃべれるようになりたいものだ。といって、家にこもっていても仕方ないので、週末は頑張って出かけたいと思います!

 

前置きが長くなりましたが、メキシコ在住後(※末尾)、記念すべきメキシコ世界遺産訪問第1号は、UNAM(ウナム)大学。Universidad Nacional Autonoma de Mexico(メキシコ国立自治大学)の頭文字をとって、うなむ。メキシコでトップの大学だそうで、メキシコシティの中心部からは少し南に位置した場所にあります。あとで痛感することになったのだが、この大学、すごく広い。大学都市とも呼ばれるそうで、この都市の建設には60人以上の建築家や芸術家が参加したそうです。というわけで、アートな建物がたくさんあるわけですね。目指すはメインキャンパスの図書館の壁画。

 

家からウーバーで出発!メキシコに来てから、まだタクシーは使ったことありません。ウーバーのほうが安全度が高いらしいので。

UNAM大学の駐車場と思われる場所で無事降車。構内に入ると、公園があり、お昼時ということもあって家族連れでにぎわっていました。

f:id:s_iidada:20161121050008j:plain

公園内の置物にもアートを感じる。高まる期待感!

そしてはい、こちらが大学の入り口~。UNIVERSUM。おや、UNAMじゃないな、ちょっと思ってた略と違うけど…まぁいっか。

f:id:s_iidada:20161121050314j:plain

グーグルマップを頼りに図書館の壁画を目指し構内を歩くが、なかなかそれらしい景色にたどり着けない。30分弱歩いたところで、構内を散歩中のおじさんにPregunta(質問)。その結果、目的地は今いる位置から北側にあるということが判明。そうだねぇ、40分くらい歩くよ☆とのこと!がーーーん。

地図で「UNAM大学」と検索して出てきたところを降車位置に設定してたどりついたはずが、この広いUNAMなる都市のどこに行きたいかは、もっと予め絞って指定しなければならなかったのである。

ここまできたら諦められない。幹線道路沿いをひたすら北に向かって歩き続ける。歩いてる人なんてほとんどいない。。。なので、道路沿いのタクシーから「おい、乗らないか!」的なクラクションを鳴らされる。怖い怖い。と思って壁側を歩こうとすると、日光浴中と思わしきトカゲとカメレオンとヤモリの間みたいなやつらがうじゃうじゃ。ぎょえーーーーー。

 

必要以上に長く感じる北上を終え、ついにそれらしき場所に。駐車場のおじさんに図書館の写真を見せて再確認すると、「ここから5分くらい歩いたら、一番高い建物だから、すぐわかるぜ。」と。

f:id:s_iidada:20161121055730j:plain

見えてきました!あれです!図書館より明らかに高い建物が手前にあるけどな!

 

さて、ようやくメインキャンパスの中央図書館の広場へたどり着きました。一番高い建物は、学長塔(?)のようで、ここにシケイロスの壁画があります。

f:id:s_iidada:20161121060002j:plain

「民衆から大学へ、大学から民衆へ」という作品です。

シケイロスというのは、1900年前半に活躍したメキシコの社会主義の画家。

メキシコの歴史にまだ疎いのですが、映画「フリーダ」でも出てきた通り、メキシコでは1920年~30年代にかけてメキシコ革命が起きていました。19世紀末に近代化が進んだメキシコですが、外国資本に頼った経済開発、農民からの土地搾取などが進み、その結果、各社会層から当時の圧政に対する改革の機運が高まったというわけ。この革命の意義を民衆に伝えるたの媒体として利用されたのが、壁画。当時の壁画画家たちは、画家でありまた革命家であったわけで、シケイロスもその一人。

立体的なのが特徴的な壁画ですね。

 

さて、お目当ての中央図書館の壁画は、オルゴマン作のモザイク壁画。オルゴマンについてはあまり情報ないが…メキシコの画家、建築家で、代表作がこの図書館の壁画です。建物の4面の壁画全てにテーマがあります!ぐるりと一周してみましょう。

 

■南側 『スペイン植民地時代の圧政』

f:id:s_iidada:20161121060623j:plain

手から血が出ている絵がありますね。これがスペイン軍の圧政の苦しみでしょうか。

中央にさりげなく窓があり、そうだこれは建物なんだった、と気づかせてくれます。

左右の真ん中にあるのは太陽と地球の関係図かしら?

 

■東側 『太陽と月、宇宙、科学、政治』

f:id:s_iidada:20161121060911j:plain

テーマ通り。右に太陽、左に月。右下は農業、左下は工業でしょうか、人民の暮らしぶりと経済の発展なんかが垣間見えます。

 

■南側 『アステカ文明』

f:id:s_iidada:20161121061325j:plain

これが一番よかった!じっくりと隅から隅まで見たくなるような、アステカ文明のあれこれ。メキシコといえばドクロ💀、これは古代からずっと続く文化なのですね。しっかりとドクロも描かれています。

 

■西側 『学生たちの現代メキシコにおける役割』

f:id:s_iidada:20161121061629j:plain

このテーマはあまり読み取れずでしたが、真ん中にUNAMの校章が描かれています。ワシかな??メキシコ国旗の中央部分と似ていますね。メキシコ国旗については、次回少し詳しく書くことにしましょう。

 

というわけで一周しました。ここに来るまでに遠回りした分、壁画から得られた満足感は大きかったです。キャンパスは芝生が広がっていて、犬もウロウロ、軽食売りカートなんかもあって、のびのびした空間でした。本を片手に楽しそうに議論しながら図書館から出てくるゼミ仲間たち(←想像)、いいなぁ。また学生に戻りたくなりました。

最後に出口からキャンパスを振り返って撮影した1枚。

f:id:s_iidada:20161121062211j:plain

 

翌日の観光記に続きます(^ω^)

 

※7月の夏休みにメキシコを訪れた際に、テオティワカン遺跡とソカロ地区は観光済。そのうちまた行く機会があると思うので、その際アップすることにします~。

ぶらり週末トリップ ~張家港~

またしばらくUPを怠けましたが、4月は上海から長距離バスで2時間ほどの江蘇省は張家港という街に遊びに行ってきました。中国読みすると、ジャンジャーガンと言います。

張家港にはうちの関連会社があって、そこに上海オフィスでもともと仲の良かった中国人スタッフが異動して駐在しているので、遊びに行ったというわけ。

上海に来てからは、初めての長距離バスです。バスの駅はこんな感じで意外に綺麗。

f:id:s_iidada:20150412082051j:plain

当日窓口でチケット買って、チケットに書いてある番号の近くでアナウンスを待ちます。チケット窓口の案内が不親切なので、中国語ができないとハードルは若干高めか。

f:id:s_iidada:20150412082918j:plain

出発は定刻。清潔感はない車内だったけど、臭いのきついもの食べてる人もいなかったし、まぁまぁ快適でした。シートベルトが汚かったので、初めてシートベルトに対してお手拭シートを使用。

友達とおしゃべりしている間にあっというまに到着!

f:id:s_iidada:20150412103412j:plain

駅前は整然としています。張家港の場所の歴史は結構古くて、新石器時代から人類が活動してたらしい。今は国家衛生都市になってるらしく、確かに街の中はすごく綺麗!道もきちんとしていてゴミもないし、街がすごく整備されて作られている感じがします。

まずは駐在員の友達の家で素晴らしい中華手料理をごちそうになり(実はこれが訪問目的の80%くらいだったり。)、市内を観光。帰りのバスが夕方であまり時間もなかったので、郊外の香山というところに目的地を絞って、さくっと連れて行ってもらいました!

f:id:s_iidada:20150412151221j:plain

国家AAA級の観光地なり。いろんな場所でこのAの表示を見るけど、未だにその数の意味をあまりきちんとは把握していない。。。が、A3つはそれなりにすごい気がする。

f:id:s_iidada:20150412152034j:plain

すこしぼんやりしたお天気だったけど、気候がちょうどよかったからか、風景区の中は人だらけ!凧揚げしたり、ビニールシート広げてご飯食べてたり、のどかです。

f:id:s_iidada:20150412153906j:plain

香山の上の方まで階段でのぼっていく途中、張家港の市内を見渡せます。うちの会社は金属関連と化学品関連の工場がここにあるけど、けっこういろんな企業の工場が進出してるみたい。化学品が多いのかな?

f:id:s_iidada:20150412155652j:plain

てっぺんまで登ると、こんな塔があります。塔は登れなかったけど、ここまでで既にかなりの階段をのぼってきたので足がくがく。あまり息つく間もなくまた下ったのだが、下りは違う道で降りようとしてこれが失敗。途中で道が工事中になり、結局また登りなおしてきたのと同じ道から戻ることに。工事中ならちゃんと表示だしといてくれ!でもこれが中国♪

 

帰りはバスがいろんなところに止まって人を拾ってたので少し時間がかかったけど(みんないろんな場所から自由に乗り込んできてたので、チケットとかどうなってるのかシステムがかなり不思議だった。)、大きなトラブルもなくまた上海に帰りました。

友達がいないとなかなか観光で行こうと思うような場所でもなかったと思うので、よい経験ができました!自分でいうのもなんだけど、中国で、こうして週末もつきあってくれる友達ができたのって、素晴らしいことだなと思います^^

世界遺産リスト㉛ 楽山大仏 ~四川省の旅~

四川省の旅最終日に向かったのは、成都から車で2時間半程の場所にある、楽山

ここは世界最大の大仏があることで有名です。もちろん世界遺産♪

 

楽山は岷江、青衣江、大都江という3つの川が交わる場所なので、昔から水害が多かったよう。これを憂いたお坊さんが唐の時代に寄付を募って、岩壁に大仏建造を開始、なんと90年もの時間をかけて803年に完成しました!すごい歴史です。そしてこの石刻大仏は、現在も穏やかに川を眺めているというのだから、見なきゃ損。

f:id:s_iidada:20150315100849j:plain

大仏が巨大すぎて、川からじゃないと全貌が見えないということなので、船から見学することにしました。岩壁に登って近くから大仏を見るのも魅力的だったのだけど、残念ながらそれほどの時間もなく。

 

f:id:s_iidada:20150315102637j:plain

船はこんな感じです(前を走っていた船を撮影)。右側の赤茶の壁が楽山大仏の彫られている場所です。

 

f:id:s_iidada:20150315103704j:plain

じゃじゃーん!!!これが楽山大仏だ!!川に向かって鎮座しています。左に階段があって人が登っているのが見えるかな?人と比べるとスケールの大きさがよく分かります!高さは71m、肩幅は28mもあります。

船からはよく見えなかったけど、大仏の耳がとっても大きくて、雨が降るとここから排水するんだって。よく考えられた設計だ。

でも残念なことに、昔はあった屋根が燃えてしまったとかで、大仏はそれこそ雨ざらし。排水機能はあったとしても、やっぱり頭に藻が生えちゃっているし、少し傷みが進んでいるようです。自然体も大事だけど、世界遺産なんだから、もう少し保全を考えたらいいのになぁ、と思いました。

f:id:s_iidada:20150315103449j:plain

最後に記念撮影。船からでも十分近い距離で大仏を眺めることができて満足でした。

このあと、また成都市内へとんぼ返り、懲りずに火鍋を食べて上海への帰路につきました。

 

四川省には、いろんな世界遺産がある。以前観光した九寨溝、パンダ、大仏。四川の奥深さを感じた旅行でした。そしてやっぱり四川料理は美味しい!

世界遺産リスト㉚ ジャイアントパンダ 〜四川省の旅〜

さて、もう一ヶ月ほど前ですが、3月の週末に、ついに四川省は成都を旅行してきました!成都が内陸なのは十分認識していたものの、想像以上の遠さでした。。。上海から飛行機で3時間以上もかかります、国内なのに日本より遠い。

 

f:id:s_iidada:20150313201648j:plain

金曜の夜に成都に入り、早速現地駐在員の案内でローカルの有名火鍋店へ。赤い!そしてすごい脂ギッシュ!これぞ本場の火鍋です。周りもみんなこのどす黒い火鍋をモリモリ食べている。生まれた時から食べてれば、そりゃどってことないよな。そして、この濃い味に勝てるお酒はやはり白酒(ばいじゅう)しかない、ということに、納得。それにしても一人白酒1本は多かった。

 

さて、初日から火鍋で四川を感じ、二日目は旅の目玉、ジャイアントパンダの見学にGO!ジャイアントパンダ保護区(世界遺産)は実はもう少し四川省の内陸の方で、今回私の訪れた市内のパンダ繁育研究基地は世界遺産ではないのだけど…まぁパンダの生態系を守っている、ということで世界遺産とみなすことにします^^。

f:id:s_iidada:20150314085319j:plain

ここからはかわいいパンダの写真をお届けします。食べるパンダ、寝るパンダ、だらけるパンダ、木登りパンダ、パンダだらけ!!やはりかわいいのは子供のパンダですね。ずっと見てても飽きない。ちょっと猿山見る感覚と似てます。

 

・後ろ姿。

f:id:s_iidada:20150314091200j:plain

・こんな近くでお食事を見学。牙が鋭い。

f:id:s_iidada:20150314091557j:plain

・わらわら子パンダ

f:id:s_iidada:20150314092911j:plain

・笹に埋もれる幸せ

f:id:s_iidada:20150314093305j:plain

・登るの得意!でも枝が細い!

f:id:s_iidada:20150314095450j:plain

・こんなところにもPANDA!

f:id:s_iidada:20150314094253j:plain

・赤ちゃんパンダ!!

f:id:s_iidada:20150314102611j:plain

・だんご三兄弟改めパンダ三兄弟(そのまんまだが)

f:id:s_iidada:20150314102927j:plain

パンダは目の保養。心のオアシス。本当は何千元払ってでもパンダを抱っこするつもりで来たのだが、残念ながら抱っこサービスやってなかった(涙)。袖の下とかでどうにかなったのかなぁ。抱っこしたかったぜ。

朝から数時間、園内でじっくりパンダを見学できました!またいつか来ることあるかしら。日本からだと遠いからなぁ。再見!大熊猫!!

f:id:s_iidada:20150314115350j:plain

 

さて、ランチはマーボー豆腐の発祥の店と言われている、陳麻婆豆腐店へ!

f:id:s_iidada:20150314125029j:plain

これはホンモノだ!!辛いけれどとっても美味しかったです。お豆腐は小さ目、ぐつぐつと煮えていて、なんといっても舌の痺れる感じがたまらない味わいでした。

 

午後は成都の市内観光。まずは、巷子(路地の意味)と呼ばれる観光地へ。今回訪れたのは、寛窄巷子と呼ばれるお洒落ストリート。かつて、清朝の官僚たちが住んでいた高級住宅地を再開発した通りだそう。

f:id:s_iidada:20150314140605j:plain

すごい賑わいで、人の波。お土産屋さん、屋台、カフェが所狭しと並ぶ中、こんな面白いサービスを発見。

f:id:s_iidada:20150314143136j:plain

耳かきしてくれるようだ。気持ちよさそうだったが、さすがにトライする勇気はなし(苦笑)。

 

さて、お次は武侯祠へ!ここもすごく興味のあった場所です。成都は三国時代、蜀があった場所。劉備や諸葛亮孔明ゆかりの地なのです。武侯祠は、諸葛亮孔明を祀った祠堂。なんと4世紀初めに建てられたそうです。明の時代には劉備も祀られるようになり、君主がコラボした珍しい祠堂となりました。

f:id:s_iidada:20150314154300j:plain

 

こちらが諸葛亮孔明の像。その昔、ここで生きていたんだなぁ、といつも通り歴史に思いをはせてしまいます。何千年もの歴史を超えて同じ場所に立っていることに感動。

f:id:s_iidada:20150314154608j:plain

さらに、ここには劉備のお墓もありました!確か洛陽では関羽のお墓を見たな。残すは張飛のお墓だけ!どこにあるんだろうなぁ。

f:id:s_iidada:20150314161109j:plain

武侯祠は14万㎡もの広さで、奥の方は公園になってます。天気も良く、とても気持ち良かった。

f:id:s_iidada:20150314160303j:plain

 

さて、武侯祠のすぐ横には錦里という食堂街があります。四川名物の小吃をたくさん食べられるはずだったんだが、夜中に備えてお茶だけにしておきました。

f:id:s_iidada:20150314162559j:plain

 

夜ごはんは、また成都に駐在している先輩が四川料理店に連れて行ってくれました!現地の他社の人たちも合流して、楽しい夜ごはん。見事に辛い物しか食べない1日でした。食、パンダ、三国志を満喫した濃い1日だった!

f:id:s_iidada:20150314203127j:plain

翌日へ続く。

ぶらり週末 ~無錫~

今月の旅先1つ目は無錫!日本企業もたくさん進出している江蘇省、長江デルタ地域に位置する水郷都市です。そのうち出張とかで行くかもな、と思っていたけどなかなか訪れる機会がなかったので、週末に日帰りでサクッと行ってきました。無錫の地名の由来はそのまんま、昔はたくさん錫がとれた(有錫って言ったらしい)けど、前漢の時代には既にとりつくしてしまい、無錫という名前に落ち着いたとか。

 

朝8時、上海駅から南京行きの高鉄(新幹線)に乗り、50分で到着。無錫は太湖と太湖周辺の観光地が有名なので、市内は通過してまずは三国城というテーマパークへ。新幹線の駅からタクシーチャーターして40分弱の場所です。

f:id:s_iidada:20150307093012j:plain

無錫は三国時代には呉があった場所。映画三国志の撮影に使われた撮影場所が今はテーマパークとして公開されておりまする。チケットは隣にある水滸城という水滸伝のテーマパークと合わせて150元(=3,000円)。よいお値段しますね。

f:id:s_iidada:20150307094413j:plain

三国城の中はこんな感じ。後ろに見えるのは太湖です!中国大陸の地図の中ではそう広く思えないけど、太湖の大きさは琵琶湖の3.5倍。もはや海に見えます。

ところで朝早くテーマパークに来たのは、10時から始まる一番人気の呂布の騎馬ショーを見るため。10分前に会場に向かったら、もう真ん中の席は人でいっぱいに。

f:id:s_iidada:20150307100706j:plain

呂布と言えば、三国志でいわれる最強の武将。中国語で色々セリフとかアナウンス流れていたのはよく分からんかったけど、とにかく敵を何人も一人で倒していったのが呂布と思われる。

f:id:s_iidada:20150307100800j:plain

あまりきちんと歴史を把握していなかったのだけど、関羽が曹操から譲り受けたとして有名な赤兎馬、これってもともと呂布が乗ってた馬だったのね。董卓→呂布→曹操→関羽、という流れ。ちなみにウィキペディアによれば、「人中に呂布あり、馬中に赤兎あり」と言われるそうな。さて、このショーは15分間でしたが、途中で雑技チックな馬の乗り方とかあって、中国的でかなり面白かったです。大迫力。

テーマパーク内でお次に訪れたのはこちら。桃のいい匂いがするなぁ…と思っていたら、はっ、ここは桃園。f:id:s_iidada:20150307102147j:plain

劉備・関羽・張飛が兄弟の誓いをした有名な場所ですね。なんと桃の花は全部ニセモノ(花の香りもどこかから流しているのかなぁ)だったけど、雰囲気ありました。

で、他にも巨大な呉のお城やら赤壁の戦いを模した場所など散策し、そのまま水滸城のテーマパークへ移動。中でつながっています。

水滸伝は自分もそんなに詳しくないのと、テーマパークもちょっとさびれているのとでそんなに見るところなかったような感じ。とりあえず水滸城の一番お勧めのショーを見に行きました。

f:id:s_iidada:20150307112723j:plain

すんごーくちゃっちいワイヤーアクション。これが意外にもThe中国で笑えて面白かった。

f:id:s_iidada:20150307113440j:plain

水滸城側から外へ出てきました。こちらは三国城に比べると人も少なめ。途中で、日本人の団体客にも会いました。みんな上海とセットで来るんだろうなぁ。三国志好きにはいいけど、そうでない人は無錫よりも蘇州・杭州のほうが楽しめるだろうな、と思いました。

 

テーマパークを後にして、次に向かうのも太湖周辺の見どころ。太湖第一名勝と言われる、太湖に突き出た半島の公園です。その形がスッポンの頭に似ているから鼈頭渚公園と呼ばれてます~。

f:id:s_iidada:20150307114918j:plain

公園が広すぎたので、園内はカートに乗りました。後ろに座ってたのも日本人観光客。無錫って日本人が多いのね。公園内で少し遅めのランチ。

f:id:s_iidada:20150307121758j:plain

無錫名物の排骨(骨付き肉)、食べる場所は少なかったけど、甘辛くて美味しかった!ほかの料理も全般的においしくて、日本人の口に合うと思います。

お昼の後は、船に乗って、仙島という公園内一番の見どころの島へ。ここは三山とも呼ばれ無錫旅情に出てくる島ですね。しかし太湖周辺は本当に寒い!海風に吹かれているような感じで凍えました。。。

f:id:s_iidada:20150307132753j:plain

船から降りるとすぐ見えたのがこちらの橋。寒い寒い、温まるべく島の中をがんがん歩いていくと、お寺が見えてきました。ここの島は道教縁の場所のようです。さらに高台のお寺から下を見下ろすと、気になる金ぴか(少し剥げている)の後ろ姿が。

f:id:s_iidada:20150307135731j:plain

なんだなんだ、ということで下に降りて回りこんでみると、ちょっと思ってたのと違うお顔が。f:id:s_iidada:20150307140112j:plain

老子様のお顔はこんな感じなのかしら?それにしても、ぼさっと立つ自分の横では小さな女の子がばっちりな角度で写っております。こうして中国人女性は小さいころからポージングを鍛えているのね~。

そういえば、帰りにこんな面白い光景を見かけました。太湖で釣った魚を小舟の上で売っている夫婦がいたのだけど、これが予想外に繁盛している様子。

f:id:s_iidada:20150307141558j:plain

 

さて、夕方の新幹線にのって上海に帰るために市内へ戻ります。本当は太湖周辺にもう一つ二つ名所とされる公園があるのだけど、時間切れです。やはり中国、ひとつひとつの場所のスケールが大きい。無錫は町全体が少し霧がかったような感じでした。工業化による大気汚染なのか、湖の水蒸気なのか、単に天気が悪かったのか、理由は色々だろうけど、少し憂えを覚える雰囲気は無錫旅情の世界観だったかも。って実は帰ってきてから初めて歌聞いたんだけどね、ははは。