ねぎ子のブログ

congzi's blog

旧フランス租界散策

更新が遅くなったが、先々週は上海の旧フランス租界を、今上海で勉強している大学時代の友人に案内してもらいました。旧フランス租界の地域は、日本でいうと表参道的な?とってもお洒落なエリアなのです。

うっかりカメラを忘れたので写真があまりないのだが、携帯でとったのを簡単に記録しておこう。

 

・徐家汇天主堂

1910年完成の上海最大カトリック教会です!教会案内してもらうと知らなかったので、スカートにサンダルで行ったらチケット買うところでNG出されました。なんと、ちゃんとしてるなぁ、と思ったものの、結局みんな堂々とサンダルで入ってしまっていたので、我もちょっとごめんなさいして中を見学。

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けっこう大きくて、中は今は新しい感じがしたな。都会の中で厳かな気持ちになれるよい場所だと思いました。

 

・徐光啓墓

明時代の科学者。世界史でお勉強しましたね、崇禎歴書とか農政全書とか。彼のお墓も教会近くのこのエリアにあります。

ここが徐家汇と呼ばれるのは、まさにこの徐光啓の名前に由来するのですね。熱心なカトリック教徒の彼は、上海でのキリスト教布教にも貢献したそうです。

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・徐光啓の博物館?

ガイドブックに出てなかったのだけど、徐光啓のお墓の横にある博物館にて銅像と記念撮影。

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上海散策は、焦らずゆっくりやっていこうっと。 

虹口 ~旧日本租界と魯迅~

連休最終日も街へ繰り出します。虹口と呼ばれる、旧日本租界エリアへ。第二次大戦中はここに10万人もの日本人が住んでいたのだそう。

 

今は魯迅を中心とした、中国文豪たちのゆかりの地となっています。地下鉄をおりると早速魯迅公園の入口が。もともとは違う名前の公園だったけど、晩年の魯迅がよく散歩していたので、「魯迅公園」と改名されたそうです。小さい遊園地とかついてて、なんだか上野公園を彷彿とさせます。

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公園の奥の方に魯迅の像を発見しました。この銅像は魯迅生誕80周年記念に建てられたもの。お墓は後ろにあります。

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見にくいけど金文字で壁に「魯迅先生の墓」と書かれていて、これは毛沢東の直筆だそうです。それにしても、お墓の前の広場では皆様思い思いの活動に励んでますねぇ。今までみてきたお洒落スポットとか中心地に比べると、かなり上海庶民の暮らしが見えるエリアでした。

さらに公園の中には、魯迅記念館もあります。

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入館無料だけどチケットもらえます。北京でも魯迅記念館いったけど、ここはもっと大きくて展示も立派です。魯迅の生涯と作品と、中国の歴史を絡めた展示になってます。

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中はこんな感じ。書物が多すぎるので、写真を見ながらさくさくと見学。途中で中庭みたいなスペースを発見。草花で魯迅の顔を作ってます!おしゃれではないか。

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正面に鏡があったので、反射させてにっこりパチリ。しかし後々気が付いたのは…これ、実はマジックミラーだったのです。中庭からは鏡に見えるけど、実は外からはガラス…つまり…

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こうゆうこと。これエントランスです。つまり、我がこのガラスの向こう側で、ニッコリ笑ってたというわけ。気が付くととても恥ずかしかったです。ま、おしゃれな作りよね。

魯迅の言葉って、けっこう胸にささる表現もありました。来てよかったです。

 

さて、ここから次は内山書店跡地を目指して歩きました。内山書店っていうのは、日本人の内山完造さんがここで開いた本屋さん。詳しい説明の前に、まず遅めのランチ。

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ちょうど内山書店の前に、ガイドブックに出てた焼き小龍包屋さんを発見。こんなシャビーな感じでよくガイドブックに載ったわね…と思いました。

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小龍包のお味はまぁまぁです。作ってるところも見られて面白かったな。4個で5元、つまり100円未満。安いよね~。

 

食べ終わったら内山書店を見学。今は建物の1階は中国工商銀行になってて、観光できたのは2階だけでした。

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内山さんは、中国の革命家の作家たちの作品をたくさん並べ、その作家たちとの親交もとても厚かった人だそうです。ここはサロンの役割を果たす本屋さんだったんだね。魯迅も捕まりそうになったときに内山さん名義で借りたアパートとかに身をひそめていたくらい、深い付合いだったのです。ここで日本人の活動の功績を見られるとは思ってもみませんでした。

 

内山書店からまた歩くと、多倫路文化名人街、という名前の付けられた通りに入れます。

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1920~1930年代にこの地にはたくさんの文化人が暮らしていたということで、当時の街並みを再現してあるストリートです。通りには文化人の銅像なんかもあるし、建物も洋風のものがあったり、けっこう面白いです。きちんと整備されているけど、そこまで商業化しすぎているわけでもない。

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普通に人が暮らしているので、洗濯物が突き出てたりします。さらにこの通りから1本横のほそ~い通りを覗き込むと、一般人の暮らしぶりがもっと分かります。

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このおばあちゃんの後ろ姿がなんだか1930年代を感じさせてくれました。レトロな雰囲気満載のこの地で、たくさん結婚式の写真をとっている人たちがいました。我が行きたいと思っていたカフェの前でも撮影中。

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なんか入りづらくって、ここはパスすることに。さらにお散歩。途中、和服の銅像を発見。あれ、この方誰でしょう、と思ったら、内山書店の内山さんの銅像でした。

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さらに、中国の西洋の折衷みたいな不思議な教会らしき建物も発見。チャイナ色のあふれる教会です。

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そして、せっかく文化人の暮らした通りにきたのだし、ということでストリート終盤で滑り込みカフェ。優雅にテラス席でアイスコーヒーを頂きながら読書です。でも、実際は虫が飛んでてあまり集中できんかったな。

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この地にふさわしく小説でも読めばよかったんだが、なぜか日中関係の本を読みました。ははは。

ゆったり2時間弱居座ったあと、最寄駅へ。魯迅公園の駅からまる1駅分歩いて南下してきました。上海は、地下鉄の駅間も歩けちゃうのね。

 

さて、ホテルのある中心街、人民広場へ戻ったところで夕食前にひとつ博物館へ。

マダムタッソーの蝋人形館という、ロンドン本拠地の蝋人形館です。上海には2006年にできたようね。百貨店の上の1フロアを使ってたくさん蝋人形が飾られていました。因みに連休中ずっと一人で自由に歩き回ってたけど、この蝋人形館からは友人と2人に。こうゆう博物館は一緒にワイワイできる人といくのが楽しいからね。

似てるの似てないのイロイロだったけど、とにかく有名人と記念撮影です~。

 

・withジュリアロバーツ(まぁまぁ似ている)

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・withトムクルーズ(身長低めがリアルな感じ)

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・withニコールキッドマン(ひょえ~驚愕のプロポーション。並びたくない)

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・ヤオミン(2m30cmは同じ人類と思えない高さだった…)

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・withブラピ(本人より若づくり。かっこいい)

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とりを飾るのは、やはりこの人。ティファニーで朝食を召し上がっておりました。

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顔ちっちゃい。美しいね。

 

近くのビルのフードコートで夜ごはん食べて、3日間が無事に終了しました。

観光するところないよ~と言われる上海だけど、まだまだ見るところ、面白いところはいっぱいあると思うんよね。そうゆう可能性に気が付けた3日間でした!

水郷を訪ねて ~七宝~

上海近郊はたくさん水郷があるのだが、その中で一番市内から近い七宝は地下鉄でいけます。というわけで端午節2日目は朝から活動!

地下鉄で40分くらいかしら。あっという間に駅に到着。駅前は普通にショッピングモールとかあって都会的。あれ、こんなところに水郷の街があるのかしら、と半信半疑で歩いていきます。それにしてもまぁすごい人の数!お休みだし市内から近いし、ってことでたくさんの人が繰り出してきていたようで。

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10分ほど歩いてこちらが水郷への入口。七宝老街、と書いてあります。ここから細い道を通り抜けて川まで進んだのだが、まぁまたすごい人!道の両側はひたすらお土産屋さんで、ただでさえ狭いのに立ち止まってお店見る人とかいるもんだから、詰まって全然前に進まない。というわけで我もきょろきょろしながら進みました。

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いろんなお店にあった、塩卵。この白いカマクラみたいのを崩して中の卵を取り出していきます。どんな味なんだろうね。

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さすが端午の節句。ちまきも大量販売していました。ちまきの由来は、去年武漢に行った時のブログに記した通り。屈原のお話ですよ。

やっと川に着いたと思ったら、目の前はこんな状況です。

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ぎょえ~、風情のカケラもない…これが本当に1000年の歴史を持つ水郷古鎮と言えるのか。。。前に橋がかかっているのだけど、人だらけで見えません!!まぁ市内から近いから世俗から抜けるのは難しいね。ちょっとがっかりしました。

この街には色々見学できる場所があります。一番目玉らしき記念館へ向かう。ここ七宝出身の彫刻家の記念館です。我はあまり詳しくないけど、先般スピルバーグが映画化して話題になったタンタンの冒険というアニメがあるでしょ。あの作品中に登場する、タンタンのお友達の中国人のモデルになった人だって。

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作品中では中国人少年だが、銅像は完全におじさんになってからのもの。しかしなんと残念なことに、ここは見学の人数制限があって、我がいったときには、「明日の午後なら」と言われてしまいました。入口だけ拝んで退散することに。

あまりに残念だったので、隣にあった皮影館へ。皮影というのは、ちょっとステンドグラスチックな中国の影絵です。七宝独特の皮影があるそうで、その記念館。上映は曜日が限られていたので、展示だけ見学しました。

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これが皮影ですよ。我が初めて知ったのは、チャンイーモウ監督の、「活きる」という映画に出てきたときかな。あの映画の中におけるこの皮影の役割は、時代の移り変わりを反映しててとても印象的でした。日本でもDVD借りられるので気になる方はどうぞ。

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地方によって、色使いとかデザインがかなり異なるようでした。ま、5分くらいで見学終わる小さな家でしたね。他にも、清代の家具とかのミニチュア細工が展示されている記念館とか2つみながら、川沿いをぷらぷら。

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激しい商業化にちょっと不満の顔。でも不思議なことに、向こう側の橋の上はものっすごい人なのにこちらはスカスカ。皆周りを見ないからね、こうやって偏るのだ。このあと街中をまたぶらぶらしてから、最終的にはこの写真の奥に見えている塔まで歩いて行ったよ!ここは少し遠かった。

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カニが売られているのは初めて見たかも。さすがは上海。でもあまり心惹かれない色しています。

20分以上歩いたかな、脚が痛くなりつつも、例の塔のある、七宝教寺に到着。ここの起源は意外に古くて、五代十国時代みたい。喧騒を抜けてここまでくると、驚くほど人が少ないです。というか、我以外いないんでは、という状況。

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しかしこの入口から分かるとおり、とっても新しいよこのお寺。古代の面影ゼロですね。わざわざ来たのに少しがっかりしました。

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とは言ってもせっかくなので塔の前で記念撮影。こうやって本来古いものを新しくしちゃうくらいなら、はじめっから近代的なビルとかアーティスティックな建物建てる方がずっといいよねぇ。そうゆう意味で、やはり上海は近代建築を楽しむべき街なのかもしれません。でも、ここを水郷の街と唄うからにはそれなりの配慮をしてほしいものだけどね。とか考えながら、七宝の観光終了。さくさくと終わりました。

 

というわけで、市内に戻り途中、上海のちょっと南にある、田子坊(たこぼー)というエリアに出かけてみました。

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ここは路地裏的な細いごちゃごちゃした道にいっぱいお店のある、オシャレなエリアです。外人さんも多いね。ここでガイドブックに出てたお洒落カフェにいき、遅めのランチ。食後はコーヒー飲みながらしばし読書。なかなかよい時間を過ごせました。

このあと、さらに新天地というオシャレショップエリアにいって、また観光。この辺から歩きすぎで足がおかしくなってきました。ので、またカフェで休憩。

 

上海にはカフェがいっぱいあるから、ちょっと疲れたときに休めて、そこが北京に比べると便利です。水郷からおしゃれエリアまで、また上海の色んな面を見られた1日でした!

上海今昔の姿 ~豫園&東方明珠塔~

6月からの本拠地、上海に早く慣れるべく、早速市内歩きを開始。街を知るには自分の足で歩くのが一番なのです。端午節という連休第一日目は、上海の観光で有名な豫園TV塔(東方明珠塔)へ。王道やね。昔から残る庭園と、現代的なタワー、両方みて上海を理解しようというわけ。

 

豫園(よえん)

明の時代に、役人の藩さんが父親のためにつくったという、上海を代表する庭園です。19年もの歳月をかけて完成、完成したときには父親は既に他界してたそう。この豫園っていうのは、「お父さんを喜ばせる」ていう意味からつけられたそうよ。今は創建当時の姿がそのまま残っているわけではなくて、一度荒れかけた状態になったのを、1960年代まで時間をかけて整備されていったそう。

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入口を入るとまずお決まり、江沢民の書いた文字が岩に刻まれています。上海名園、じゃなくて海上名園。地図を片手に敷地の中を歩いて行ったんだけど、一番びっくりしたのは、スケール。既に北京のスケール感に慣れたネギ子は、敷地内のコンパクトさに戸惑う。え~と、次の見どころは…えっ、もう通り過ぎてるじゃん!!という事態が多発しまくりでした。

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こうゆう獅子像も、故宮の獅子とは全然違うよね~。心なしかスタイリッシュに見える。さすが上海。入口から10mも歩かないうちに、すぐこの景色。仰山堂という楼閣です。手前の池には鯉が泳いでて、目の前には人工山。この水と緑の情景、さらにはしっとりした空気がいかにも上海という感じです。

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さらに奥に(少し)進むと、今度は小さ~な四角い空間が池の上にせり出している場所へ到着。こちらは魚楽樹という場所で、ここの景色は「小中見大」、すなわち小さなスペースの中で大きな景色が見える、という場所なのだ。鏡があったので、自分を撮影してみる。

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さらにちょいと奥にいくと、面白いデザインの廊下があります。豫園の中は、こんな風にちょっとうねってたり、いろんなカットの窓や入口があったり、複雑。まっすぐ、四角い、の北京の建築とは大違いですね。

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ちなみにこの廊下、それぞれ男性用と女性用の道で、二十廊下と呼ばれています。

廊下を抜けるとあるのが、万花楼という2階建ての楼閣。期待していったけど、こちらもスケール感はこじんまり。透かし彫りが綺麗、とガイドブックにあったけど、これも小さなものでした。

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我のスケール感は、北京で大きくなりすぎたのかしら。

そして一番面白いな、と思ったのが、この龍の壁、龍壁。園内にはいくつかこうゆう龍が泳いでいるかのような壁があって、楽しめます。自分の家にもちょっと欲しいかも。

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そして、井戸マニアには欠かせないのがこの古井亭。やぐらの真ん中に井戸。ガイドブックにすら出ていないので、何の井戸かはやや謎だが…

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そして途中いろいろな建物をくぐり、また大きな池のみえる景色。この渡し廊下はなかなか素敵だな、と思いました。全てが流線型なのよね~、定規でひいたみたいな真っ直ぐの部分が少ない庭園でした。

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豫園はスケールこそ小さいものの、不思議なデザインの建築物がひしめきあってて、それなりに楽しめました。ちょこちょこと面白いわね、と思う感じで、わ~っと圧倒される要素は少なかったかな。ま、これが上海スタイルなのでしょう。

というわけで豫園をあとにして、小腹がすいたのでランチを求めてウロウロ。豫園の前は、豫園商城といって、お店がたくさん並ぶマーケット。一人でも食べやすい、和豊楼というフードコートへ潜入。

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小龍包とオコワみたいのと、スイカジュースをチョイスしました。中華は何を食べてもまずいっていうことがないね。

 

東方明珠塔

おなかも満たされたところで、明時代の上海を垣間見た後に選んだ行き先は、現代の象徴、不思議な形のTV塔。こちらに住む誰に聞いても、「あ、登ったことない」というこのタワー。でもおのぼりさんとしては、真っ先に攻略したい建物です。天気はちょっとイマイチだけど、それなりに綺麗に景色も見えるはず!というわけで地下鉄でことこと移動。

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色んなチケットがあるんだけど、我は上の球と陳列館のセットのチケットにしました。下の球もいくと高くなります。このタワーの上空はこんな曇りの天気に見えるんだけど、振り返るとこんな景色!

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快晴の中に並ぶビル、ビル、ビル!!なんて近代的。ここは上海の金融の中心街です。実は我の会社もこの中に見えてます。

ちなみに、タワーに話を戻すと、こんな景色も見えました。

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ひょえ~っ。何してるんでしょう!恐ろしいことです。このタワー、高さ468m、アジアでは日本のスカイツリーに次ぐ高さのテレビ塔なのですから。

チケット売り場そんなに混んでなかったから期待していったけど、中ではエレベータに乗るための長蛇の列。30分以上は並んだかな、そしてようやく一気に最上階へ。

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じゃ~ん。上海市を東西に分ける、黄浦江が目の前に広がります。夜はこの川沿いはライトアップされてとても綺麗になります。なかなかよい眺め。

さらに階段で1階下に降りると、こんな恐ろしい空間が用意されています。

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生きた心地のしないこのガラス床。地上にこんな面白い円形の道があることも分かりました。おみやげも買って、上空を満喫したあとで、一気に地上へ戻り、同じチケットで入場できる陳列館へ。

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正直、あまり期待してなかったんだけど、ここはとても面白かった!江戸東京博物館の上海版みたいな感じです。入口からは想像できないけど奥は広くて、過去の上海の街並みとか人々の生活ぶりが再現されているのです。そんなに細かい説明はなかったけど、見て楽しめる空間でした。

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こんな風にアヘンを吸ってる蝋人形もあったよ。

この陳列館をみたあと、無性に上海のちょっと昔のギャングとかが出てるようなドラマを見たくなったよ。で、ゆっくり見学した後は、タワーの目の前にある正大広場っていうものすごく大きいショッピングモールをプラプラしてから帰りました。

 

上海の古い部分と新しい部分を1日で両方見た結果、感想としてはやはり上海は新しい部分の魅力の方が大きいかなってこと。もちろん豫園には豫園のよさがあるけど、近代ビル群の光景を目の当たりにしたときほどの衝撃はなかったので。

 

上海は観光のない街、とか言われているけど、我は充実した1日を過ごせました。これからも色々発掘していきたいと思う。

世界遺産リスト㉑ 曲阜の孔廟・孔府 ~山東省旅行その2~

さて、山東省2日目。題名とちょっとかみ合ってませんが、曲阜に移動する前に、泰山のふもとでもう1地点観光しました。

★岱廟
皇帝が泰山に登る前に、まず儀式を行う場所として神様がまつられたのが、ここ岱廟。秦の始皇帝のときに既にあったというから驚きの歴史の長さ。ここでの儀式を経て、初めて皇帝は皇帝として認定されたのだね。中はとても広くて、まじめに見て回ったら1日はかかるそう。
ここ岱廟にある主殿は、曲阜の孔廟、北京の紫禁城と並んで中国三大宮殿として取り上げられるくらい、荘厳な建築物です。今回の旅行で三大宮殿コンプリートなり!

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なかを進んでいくと、立派な亀さんが重たそうな石を背負っています。これ、実は亀じゃなくて龍の9頭の子供のうちの一頭というのは、皆知っているかしら。名前はヒイキといいます。今後もごひいきに~の贔屓ね。重いものを背負うのが好きだから、こうして石碑を背負っているのです。

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こうゆう贔屓がたくさんあるのだけど、石碑には、いついつに建物のここを修復した、とか、そうゆう内容が記録されています。わざわざ石に刻まなくても、と思うけど、やはりこうして何でも残すことで、何千年もあとの我々が当時の様子を知ることができるんだもんねぇ、ありがたや。
じゃ~ん、こちらが例の三大宮殿のひとつ、天貺殿(てんきょうでん)。

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ここは、北宋の時代、泰山の神様のおつげに基づいて、北方の脅威だった契丹と講和条約を結んだことを受け、神様に感謝するために建てられた宮殿だそうです。なんでも、皇帝の宮殿にしか許されない様式を用いているということで、価値の高い宮殿どす。

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岱廟の中は、緑がとても多い。たくさん木が植えられてるんだけど、落雷でまっぷたつになってるものや、こんな変な穴が開いてるものもありました。青空と緑って、都会で暮らす人間には本当にありがたいものです。
岱廟をさくっと見学した後は、近くにある市場を見学。卵は売ってたけど、トリ肉は消えていました。みんな気にしてるのね。

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さて、これで泰山とはお別れ。車で1時間半ほど走り、お隣の孔子の故郷、曲阜へと移動します。

 

★曲阜
言わずと知れた、孔子で有名な観光地です。ここには、三孔という、孔子を祀る孔廟、孔子の邸宅孔府、孔子のお墓孔林があり、世界遺産にも登録されています。
因みに、街の住人の5人に1人は孔さんという苗字。

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曲阜もまた城壁にかこまれた街ですな。でも、かなりこじんまり。

 

・孔廟
中国内には孔子を祀る孔廟が各地にあるけれど、本家本元はこちら。
敷地16,000平方m、広すぎてよくわかりませんが、北京の故宮に次ぐ規模の建造群です。入口にもいくつも門構えが。

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敷地内にはいくつも建物があって、全部で460もあるとか。本当に宮殿みたいですね。
中心にあるのが、大成殿と呼ばれる、中国三大宮殿に数えられる建築物。

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皇帝の宮殿にしか使えない貴重色、黄色(オレンジ色)の瓦が目に鮮やかです。それに、一番特徴的なのが柱、龍がほってあります。これは、ここでしか見られない柱。

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この龍の頭に触るとご利益があるということで、なでなで。(届かなかったから、写真の遠近法を借りてなでなで。)

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緑とオレンジのコントラストが美しいですね。故宮より小さいけど、色では強烈な印象を受けます。

そして、大成殿の手前にあるのが、杏壇と呼ばれる建物。杏の木の下で孔子が弟子に教えを説いていたそうな。この建物もかなりお気に入り。緑の中に黄色い瓦が映えます。

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最後にちゃっかり井戸をチェック。こちらが孔廟の井戸。昔、孔子の家族が使っていた井戸だったかな。

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・ 孔府

孔廟から歩ける位置にあるのが、孔子とその子孫が暮らしていたというお宅、孔府です。孔家は皇帝から代々保護されたいたようで、かなり立派なおうちに住んでいます。門構えも黒色。高貴な身分の家にしか使えなかった色だそうです。

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ちなみに、今の代76代目の方は、ここにはもういなくて、台湾に住んでいます。孔子というと、儒教を説いたってことで、ちょっとこうゆう豪邸とかとは関係ないような気がしてたけど、子孫は大地主としてかなり豊かな生活をしていたのだねぇ。
御宅内は、伝統的な中国建築。こんな細い道を通り抜けて、奥に進んでいくと私的な住まいのエリアにたどり着きます。
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それにしても、さすがに道狭すぎないか?!と思ってしまう。

一番奥にあらわれたのが、孔さんのお住まい。いくつも部屋があって、当時は第一夫人から第四夫人くらいまで住んでたのかな?

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さすがに孔廟に比べると質素だけど、こんな場所が家だったとなると、かなり豪邸。孔子もお金持ちだったのか~、と分かって、今までの出来上がったイメージと違ってたのが、また面白く感じました。

 

山東省は、自然も歴史も見どころがあってなかなかよい場所でした。次回は是非チンタオで素敵な海辺の景色とビールを楽しみたいですな!

世界遺産リスト⑳ 泰山 ~山東省旅行その1~

日本人にとって、富士山は特別な意味を持つけど、中国人にとって特別な山といえば、「泰山」だそうです。みんな一度は登ってみたい山NO1ってところかな。

もちろん、中国を代表する五岳のひとつです。かつその中で一番重要視されている。我は今回泰山にいって、少林寺の嵩山とあわせて2か所コンプリート。

泰山は北京からほど近い山東省にあるし、泰山にいったついでに曲阜という孔子の生まれ故郷にも行けるということで、滑り込みで週末旅行を決行したというわけです。

 

北京から高鉄(新幹線)で2時間ちょい、あっというまに泰山の最寄駅、泰安に到着。車で30分もかからずすぐに泰山の入口につきました。

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泰山って、富士山みたいにどーんとひとつの山かと思ってたんだけど、山脈(てほど高くないけど)のようで、連なる山々すべてが泰山だそう。緑と茶色い岩肌とが意外に綺麗に見えます。

泰山は、歴代の中国王朝の皇帝が即位したときに、その正統性を示すための天地の神様を祭る儀式=封禅が行われた山。清の始皇帝漢の武帝も登りに来たというから、すごいよね。歴史を見守ってきた山どす。

本当は歴代皇帝(の輿を運んだ人)同様に、山麓から山頂まで、合計7,777段の階段を歩いて登頂することもできるのだけど、今回は文明の利器に頼ることに。まずバスに乗って、ちょっと階段あがり、ロープウェー乗り場までいきます~。

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いやこのわずかな階段だけで息切れ。。7,777段なんて絶対無理だったな。こちらは、ロープウェーから見えた景色。大仏の顔なんだけど、分かるかな?上を向いてる顔ね、左の出っ張っているのがアゴ、右側の少し高いのは鼻のあたり。

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そして、ロープウェーの降り場に到着~。少し歩くと南天門が見えてきます。階段で登ってくる人もここを通ります。南天門は元の時代の創設だそう。

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我も、階段できたわけじゃないけど、階段できた振りして写真をとってみました。ごめんちゃい。
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そして、南天門から天街という通り(今ははお土産屋さんだらけの通り道)を歩き、頂上を目指します。天街から南天門のほうを見下ろすとこんな感じ。

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しかしすごい人でした、天気もいいし、真夏でもないし、山登りにはもってこいの季節ですからね。世界遺産マークの石碑も無事発見しました。

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さらに、桂林に続き、お金シリーズも再来!中国の5元札の景色に出会えました。記念撮影してる人が多すぎ。岩に登るな~!!
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そして、山頂の玉皇頂へ到着。標高は1545m。既に4千メートル級を上った身としてはとても低く感じるが、景色はとてもよいです。そして頂上には、泰山に祀られているたくさんの神様の中で、一番くらいが高いとされる玉皇大帝が祀られている場所があります。
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入口と出口がいっしょのためカオスの門をくぐりぬけ、さぁ中へ。金色の壺みたいのがおいてあって、みんなここにコインを投げ入れてました。

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我も試したのだが、残念ながらはじかれ外に落ちてしまった。この神様を祭っている廟の裏側もなかなか景色がよかったです。ちょっとかすんでるのが残念だけど、連なる山々は壮観ですね。
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そして、これからこの写真にうつっている方、日観峰へと歩いていきました。丸いのが気象台かな。ここに泊まると綺麗なご来光がみられるらしい。次回くるときは是非、日の出を拝みたい。

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それにしても子どもを含めこんなにたくさん観光客がいるのだが、このへんは全然整備されていない!ので、転んだりしたらかなり危ない!それなりに緊張感をもって歩かないといけません。
あまりに人が多かったので、ロープウェーがこむのを懸念して、早目に戻ることに。日観峰から下ります。途中、また玉皇頂の付近で、石碑を発見。

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かなりみづらいが、右側の黄色の文字で彫られているのは、唐の玄宗皇帝(楊貴妃の、ね)が封禅の儀式をおこなったときに掘られたものだって。全部で996の文字が刻まれています。当時、長安の都からここまではるばるきたってことよねぇ。ひょえ~。

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下りの景色は、山というか万里の長城みたいだ!そして案の定、ロープウェーはすごい人ごみでした。1時間くらい並んだかなぁ、みんな我先にとぬかそうとするから、それを防ぐために前のひとにピタリとついて歩き、結果、ぎゅうぎゅうしてて必要以上に暑かった。

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泰山は、思っていた山とはちょっと違いました。神様を祭る山というから、標高高くて、雲がかっていて神秘的な雰囲気を想像していたけど、人も多いしお土産屋さんも多かった!みんなが登りたい山だから、みんなが登れるように整備されるのはよいのかな、と思いつつ、もうちょっと神々しさを感じられたらよかったなぁ。
ネットで写真なんかをみると、日の出の風景は空も山も赤くて神秘的。自分で階段を登ると感動も増すだろうな。ま、その感動はまた次回にとっておきましょう。

世界遺産リスト⑲ 明十三陵

ついに、北京の世界遺産をすべてコンプリートする日がやってきました。

最後まで残っていたのはこちら、「明十三陵」です。明十三陵というのは、北京にある明の時代の皇帝のお墓群であって、厳密に世界遺産というのは、北京だけでなく、中国内の各地(南京とか瀋陽とか)の明・清時代の皇帝のお墓、全てをひっくるめたものです。

明十三陵の中で、今見学できるのは3か所。時間が限られていたので、万歴帝のお墓である、定陵にいってきました。
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ここには、万歴帝と2人の皇后のお墓があります。ここの特徴は何と言っても、地下宮殿!地下27mの場所に、本当に地上と同じように門とかがある宮殿が作られているのです!!よく発見したなぁ、考古学者はスゴイ。
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こちらが園内の地図。南から入っていくと、一番奥、北側に地下宮殿があります。万里の長城に比べるとそれほど観光客も多くなくて、気持ちよく散歩できました。
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このへんの地上の建築物は、戦火で失われて立て直されたみたいです。
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この真ん中の主殿を過ぎるとついに後ろ側に地下宮殿が現れます。現れるって表現はふさわしくないかな。入口は一番北側までいかないと見えません。ただ、地下宮殿の上は、こんもりと塚
のようになっています。それにしても、ここの地下宮殿の発掘は入口の扉をあけるのだけで1年4か月もかかったとか。ひぃ。
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こちらが地下宮殿の造り。一番奥の奥殿に皇帝と皇后の棺があります。
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こちらの棺はさすがに本物ではないのだけど、あとで博物館で発掘当時の写真をみたら、本当にこの形の棺があったのが分かりました!いやぁ、すごいね。ていうか、お墓にどれだけお金を費やしてるんじゃ!
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掘った人が後から整備したんじゃないの?と思ってしまうほど、綺麗に壁や扉、天井のアーチが残っています。すごいねぇ。ここにおいてある陶器とか石の椅子も、本当に地下に納められていたもの。綺麗です。
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地下宮殿だけど、ちゃんと地上と同じようにこんな門構えまであります。地上よりもさらに神聖な気持ちになりますね~。27m下ったので、また27m階段を上って地上に帰還。

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あそこの扉から外に出てきました。

初めて皇帝のお墓をみたけど、エジプトのファラオ同様に、きっと中国の皇帝も死後の世界を重視していたんでしょうね。自分が死んでからのお墓にこんなに労力をかけてお金をつぎこんでいたなんて。ちなみに万歴帝は、こうゆう出費がかさんで民を苦しめたので、後世の評判はイマイチだそう。そりゃそ~だ。
でも、こうゆう皇帝がいたからこそ、今の時代になっても我々は、よい状態で保存された歴史的な建築物、出土品を楽しむことができるのよねぇ。

北京の世界遺産は、どれもその時代特有の文化を反映していて、特色があって、見ごたえのあるものばかりでした。北京に住んでる間に全部見ることができて、満足なり。