ぶらり週末 ~宋慶齢&紅坊国際文化芸術園区~
6月の話ですが、久しぶりに上海市内をぷらぷらと散策しました。
■ 宋慶齢ゆかりの場所
①宋慶齢故居
孫文の奥さん、宋三姉妹の次女である、宋慶齢の故居を訪れた。宋慶齢は、中国近代史に深くかかわっている女性ですね。彼女は孫文とともに中国内を転々としましたが、そんな中で1940年代から15年ほど、一番長く住んだのが上海の邸宅なのです。
旧フランス租界の静かな通りの中に、その邸宅は残されています。入館料20元。
入口の門をくぐると、宋慶齢の白い石像が目に飛び込んできます。
邸宅の横に、小さな博物館があり、この博物館の前に石像がおかれています。博物館の中には宋慶齢の生涯が簡単に紹介されていて、関連する記念品が並べられていました。孫文と東京で結婚したときの誓約書もおいてあった!
宋慶齢は幼いうちからアメリカに留学しているし、日本に渡って結婚したり、本当に国際的な環境で育ったものですなぁ。博物館をまわっていたら、何やら外がさわがしい。13時から邸宅の中をボランティアの人が紹介してくれるということなので、人が集まっていました。もちろん我も参加。
2階建ての家は、思ったよりこじんまりしていて質素でした。中は撮影できなかったので、庭からみた写真がこれ。ここには中国史の重鎮たちも訪れたようです。そしてガレージにはスターリンから送られたリムジンが。
入口の脇にはハト小屋が。白いハトの毛がまっていたので遠目にみただけだったけど、後から調べたら、平和の象徴のハトは、宋慶齢のトレードマークのようですね。ちなみに、説明はもちろん中国語だったので、6割くらいしか分かりませんでした。まだまだです。
さて、午後の友達との約束にまだ時間があったので、地下鉄の2駅となりにある宋慶齢の公墓にも足をのばしてみることにしました。
②宋慶齢陵園
公園の中にお墓とかがあるのかなぁとふらりと向かった陵園ですが、入口では身分証明が必要で、しっかりと管理されています。
そして驚いたのが、ここの陵園敷地内にある博物館!故居にあった小さな博物館とは比べ物にならないほど大きい!そして新しい感じがしました。
時間が十分になかったのでじっくり見ていないけど、やはり宋慶齢の生涯が時系列で紹介されています。綺麗に整備されている。
博物館を出たら、今度はかけあしで外国人墓地をまわります。ここに、あの内山書店の内山完造のお墓もあるらしい、とネットでみたので。内山書店は去年このブログでも紹介したけど、上海で魯迅とか有名な中国作家や知識人と交流した人です。
はっけーん。夫婦のお墓でした。さすが、書店だけに本をモチーフにしたおしゃれな石碑になっています。
そして最後に宋慶齢の石像と公墓の石碑を確認しました。
北京にいたときに、大学の授業で宋家の三姉妹という映画を見たのだけど、改めて見返すと、宋慶齢とは、やはり激動の時代を生きた激動の人生を送った人だなぁと思う。これからも彼女の人生をもう少し掘り下げて調べてみたいです。
■ 紅坊国際文化芸術園区
さて、夕方からは友達とアートスペースを訪問!さきほどの宋慶齢故居と陵園の間の駅にあります。
赤い建物が特徴的です。ここは製鉄工場の跡地を利用したアートスペースで、真ん中が芝生の広場になっていて、その周りにぐるりとギャラリーやアトリエ、あとカフェやお店が並んでいます。
真ん中の芝生にはいくつか彫刻とかが置いてあるんだけど、中でも目を引くのがこの足!!ワールドカップは関係ありません。作品名はTheTranshumanceというらしい。面白い!
他にも気になるオブジェがいろんなところに。ギャラリーは少し建物の中に入るのにハードルが高いですが、こうやって外においてあるものは気軽に楽しめます。
ふんわり見えて鉄でできているタオルとか…
一緒に乗って撮影しようぜ!と言わんばかりのピエロの置物とかね。
あと、ビルに沿って巨大な鉛筆も発見!
この建物は民生現代美術館で国内外の現代アート企画展が開催されてるそう。実はあとから調べたらここが見どころだったんだけど、入館チケットが必要だったので、我々はけちって入らず。ははは、まるでアートを解する気概が感じられない。
中のカフェで一服してから帰りました。現代アートについてはよく分かりませんでしたが、このエリアは人がたくさんいて活気にあふれてたのがよかったです。
博報堂や島津製作所はこのエリアの中のビルがオフィスなんだって!さすがアート系?なのか? 毎日足を見ながら出勤というのは楽しそうですね。
充実の市内散策でした。上海にきて1年経ちましたが、まだ開拓の余地ありです。