世界遺産リスト㉔ 地上の楽園 西湖
上海から新幹線で約1時間。その昔、元の時代にマルコポーロが東方見聞録にて「地上の楽園」と形容し、世界で最も美しいと絶賛した街がここ、杭州であります。この街の中心にあるのが西湖、2011年に世界文化遺産に登録されました!
マルコポーロの時代から…750年くらい?の時を経て、我も週末を利用して西湖を訪れました。
ここ、西湖は周囲が約15キロ、この周囲にはいくつもの見どころが点在しています。有名なのが西湖十景。最近はさらに西湖新十景というのもあるそう。せっかくなので、湖を1周観光することにしました。
季節柄もよいので、レンタサイクルすることに。デポジット300元と高めだけど、実際は1日のっても10元くらいというレンタサイクルは大人気。いろんな場所に駐輪場があって、そこで借りたり返したりできます。
元気よく出発なり。西湖の東側から、南へ下ります。時計回りに1周する計画。10景の中から興味のあるところを選んで回ります。最初に訪れたのは、「柳浪聞鶯」という素敵な名前の公園。名前の通り、湖面に揺れる柳戸鶯のさえずりが情緒的な、公園です。もともとは何宋時代皇室の御苑だったそう。 くるりと一回りしました。
そしてここでハプニング発生。レンタサイクルの正しい使い方を理解していなかったのである。どうやら自転車を止めたときに、カードをかざさないとならなかったのに、忘れていたため、レンタカードが異常な状態に。あれ、あの電車のって降りるときにスイカかざさないと、次乗るときにエラーが出るのと同じ。これによって夕方まで自転車はお預けに。あちゃー。でも、なんだかんだでよい気候なのでガンガン歩くことに。
よい景色。向こうに見えるタワーは977年に建てられた雷峰夕照という塔(今のは復元だが)。白蛇伝ていう昔話にも出てきたりするね。それにしても、ナイスなネーミングです。この塔の近くでランチして元気を補充。また歩きます。
さて、ここが西湖のメインストリートともいえる、蘇堤春暁という場所。西湖を南から北へ渡ることができます。全長約3キロ。人がすごかったなぁ。
途中脇にある公園見たりしながら歩いてたら、けっこう疲れた。。。ので、北側まで渡りきったところで、素敵なスターバックスで一休み。
隠れ家っぽいところにあって、やった穴場見つけた!と思ったが、ここもすごい人だった。ここでしばし休憩してる間に夕方に。西湖が一番美しいのって、やっぱり夕方だと思うのよね~。この写真を見れば納得でしょう。
田舎に帰ったような懐かしい気持ちにもなりますね。こうゆう自然の美しい景色を目の当たりにするたびに、あぁきっと何百年、何千年も前の人たちも同じ景色を見て、同じ気持ちになったんだろうなぁ、自分は自然にとってはほんの一瞬彼らの前を横切った小さな存在にすぎないんだろうなぁ、と少し感傷的な気持ちになる。
ともかく、マルコポーロの表現は正しかったと思う。ただひとつ、昔はこんなに観光客いなかっただろうよ。もう少し落ち着いて景色に入り込めたんじゃないかね。
さて、日も落ちかけたところで自転車復活!ここぞとばかりにびゅんびゅんとばし、西湖を1周し終えました。そしてそのままもう一回ちょっと右回りにぐるりと回って夜ごはんへ。夜ごはんを食べ終わったら、またスタバの近くまで戻ります。なぜなら、チャンイーモウ監督プレゼンツ、印象西湖を見るため。雲南省でも見たあのシリーズの西湖バージョンっす。
湖の上で繰り広げられる劇。スケール大きくて色使いもいかにもチャンイーモウらしくってなかなか見ごたえありました。人が湖の上歩いてるように見えるのが不思議だったな。きっと湖の表面に舞台みたいのがあるんだろうね。
よく分からん三角形のオブジェが湖の中から登場した。ここから水が滝のように流れてて、綺麗でしたよ~。
こうして西湖をめぐる1日が無事に終了しました。
翌日。西湖は前日にばっちり回りつくしたので、少し郊外に繰り出すことに。
行き先に選んだのがこちら。
宋城。なんたって杭州は南宋の首都だったからね。南宋のテーマパークがででーんとあるわけですよ。日光江戸村の杭州バージョンです。しかし、本当は午前中だけテーマパークで遊んで午後は西湖付近に戻る予定が、ここのテーマパークのチケットは、午後の舞踊劇鑑賞代込みのチケットしか売ってなかった。。。ガイドブックには、入場チケットのみの値段が書いてあるのに、そんなチケットないじゃないか!!
わりと高いチケット(280元くらい)だったので、仕方なく午後2時半からの舞台も見ていくことに。つまり10時から14時半までたーっぷりこのテーマパークを楽しまねば損というわけ。
しかし…シャビーであった…。特に午前中は人も少なくて、衣装きているエキストラのレベルも低いし、やる気ないし、かなりさびれてましたねぇ。でも、高いチケット払ったので、自らテンションをあげて、隅々まで遊びつくしましたヨ。
謎のトリックアート的ミュージアム。全然南宋関係ないけど。
階段の上には涅槃像もおわしますね~。
あ~楽しい楽しい。友達と一緒だからかな?けっこう飽きずに楽しく過ごせてます。
そして昼過ぎるとかなり人も増えてきました。外の出し物も大盛況。
そしてやっとこさ2時半。世界三大舞踊とかうたっちゃってる舞台なので期待は高まります~。「宋城千古情」という踊りです。
うん、まぁけっこうよかった!中国っぽく黄金の大仏がばーって出てきたり、戦闘シーンでばんばん煙が上がったり、派手さがよかったね。でも、印象西湖みちゃった後だから、室内のステージそのものがちょっと物足りなく感じちゃったのも事実。
こうして、無事に杭州の旅を終え、また夕方新幹線で上海に戻りました。
今回の杭州の旅の唯一の心残りと言えば、お茶を飲まなかったことかな。杭州は龍井茶の産地ですので。次回は是非龍井村なんても訪れてみたいですなぁ。